プレス加工などが使用される板金部品は価格も安く納期も早いので、機械部品をはじめとするモノづくりには欠かせません。
板金は材料の板厚規格が決まっているので、規格にある板厚かどうかを設計段階で確認しておく必要があります。
主要材料の板厚一覧
設計時の注意事項
上記の中でも特に重要かつ流通性が高いのがSUS304とSPCCです。
注意しておきたいのが、SUSとSPCCの板厚の規格で共通していない部分です。
t=1.5、2.5、3.0mmはステンレス(SUS)
t=1.6、2.3、2.6、3.2mmは鉄(SPCC)という部分だけでも覚えておいた方がいいです。
「SPCCなのに板厚1.5mmで設計されている」というケースをちょくちょく見かけます。
板金加工業者さんの方で「1.6mmになりますがいいですか?」という確認が入り2度手間になってしまいますので注意しましょう。
また、SUS304にもNo.1や2Bなどの種類がありますが、多くの場合は2Bです。
2Bは外観も優れており流通性も高いので、2B材を選べばひとまず間違いありません。
アルミ板金について
アルミ板金は機械部品などであればA5052で問題ありません。
強度が心配であればアルマイト処理を施しましょう。
光学系部品などで反射を嫌う場合は艶消し黒アルマイトなどを選択する事もできます。
A1100はほぼ純アルミなので、柔らかく強度がないため構造部品には向きません。
ただ、A1100はA5052よりも美観に優れ、熱伝導性や導電性に優れているので用途に応じて使い分けましょう。
アルミ板金はステンレスや鉄系の板金と比べて非常に柔らかいです。
薄すぎる設計、曲げがきつすぎる設計などはクラックや割れの原因になりますので注意しましょう。