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【3DCAD】STEP、IGES、STLとは?CADの中間ファイルについて解説

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3Dデータの形式

3Dデータの形式には「iges,step,stl,x_t,prt」など数多くの形式が存在します。

製造業においても、作る製品や目的によって「使用されるCADソフト」や「出力されるファイル形式」に色んな種類があり、中には独自の表現方式を採用しているため「他のCADソフトでは読み書きができない」といったファイルも多く存在します。

社内で完結する話であればまだしも、工場へ製造を依頼するときなどの場合は工場側でもファイルが正確に読み取れなければ困りますよね。

そんな時に役立つのが『中間ファイル』の存在です。

異なるCADソフトで読み書きできないフォーマットの場合(この限りではない)

3DCADにおける中間ファイルとは

中間ファイルとは、そういったCADソフトの違いによる「読み書きができない」という問題を解決することができる、「データ交換に特化」したファイル形式です。

これらの中間ファイルは、「ほぼ全てのCADソフト」で読み書きをすることが可能であり、異なるメーカーのCADソフト間におけるデータのやり取りには欠かせない存在です。

その中間ファイルにもいくつか種類があるので、代表的なものを紹介します。

1.STEPファイル(.stp/.step)

STEPファイルは、ISO(国際標準化機構)の標準規格となっている中間ファイルフォーマットです。
再現性も高いため、近年では後述のIGESよりも普及が進んでいます。

2.IGESファイル(.igs/.iges)

IGESファイルはANSIによって策定されている中間ファイルフォーマットです。
主に自動車業界で標準化が進んでおります。

3.STLファイル(.stl)

STLファイルはデータを小さな三角の集合体で表現する中間ファイルフォーマットです。
3Dプリンタなどにおけるデファクトスタンダードとして有名なフォーマットです。

中間ファイルの弱点

便利な中間ファイル形式にも弱点はあります。数多くのソフトの表現を全て再現するほどの互換性はもっておらず、3Dモデルの形状が複雑であったり、情報量が多いほど再現性は下がります。
完全な互換を保証するものではないので、重要なデータの場合は注意が必要です。

総括

メーカーが外注工場などに製造を委託する場合など、このような中間ファイルフォーマットの存在が重要となってきます。データが開けないなどの問題による二度手間、三度手間を省くためにも、これらの中間ファイルをうまく活用していきましょう。

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