サイトアイコン モノキソ│機械加工&ものづくりの基礎知識

【ステンレス鋼】SUS316、SUS316Lとは 特徴・性質、SUS304との違いなどを解説

SUS316

SUS316は「約18%のクロム、約12%のニッケル」を含むステンレス鋼にモリブデン(Mo)を添加したオーステナイト系ステンレス鋼です。
海水などに対する耐食性が向上しております。

SUS316Lとの大きな違いは炭素量の上限

SUS316の長所・メリット

モリブデンがクロムの不動態被膜を援護する?

モリブデンは不動態被膜が傷ついたときに「その部分のクロム量を高め不動態被膜の再生力を上げる」という働きがあります。そのため、海水など塩化物による部分腐食にも強くなっております。

SUS316Lとの違いは?

Lは「Low Carbone」のことで炭素量が少ないことを意味しております。
SUS316よりも炭素の上限量が低いため、溶接性が必要なときや粒界腐食(下記参照)を嫌う場面で使用されます。

ステンレスにおける粒界腐食の問題とは?

炭素とクロムは結びつきやすく、熱処理や溶接などによって金属組織の変化が起こると「クロム炭化物」が現れます(鋭敏化)。
それにより、クロムが不足する部分(クロム欠乏域)が出現し、耐食性の低いクロム欠乏域において選択的に腐食が進んでいきます

そのため、ステンレスの耐食性を上げるには「炭素量を制限する・溶体化処理を行う」などの対策が必要となってきます。

SUS304との違いは?使い分け

両者の違いには下記のような点があります。

SUS316を使う場合は、海水など塩化物に対する耐食性を要する場所が適しております。その他の一般的な機械使用においては、値段も安く流通性の良いSUS304で十分な場合が多いです。

SUS316の主な用途

沿岸部など、海水や塩化物と接触するような機械部品に適しております。
それだけでなく、SUS304よりも耐食性の高い代替材料としても幅広く使うことができます。

Raytech(レイテック)ではステンレス加工部品も対応致します。

Raytechでは、マシニング加工・旋盤・研削・溶接といった加工から熱処理・めっきなどの後処理まで一括して引き受けます。
図面データを送ってご発注いただければ、材料手配から検査梱包までお任せください。

まずは無料見積もりから、お気軽にお問い合わせください。

モバイルバージョンを終了