キー溝とは?キー溝とキーの役割について解説

機械製図におけるキー溝は機械部品や軸の接続において重要な要素の一つです。
この記事では、キー溝の基本的な概要、目的、および製図上での表現について解説します。

キー溝とは何か?

キー溝は、軸(シャフト)と軸受(ハブ、プーリー、ギアなど)を正確に位置づけるための溝です。これは、回転する軸のトルク伝達を効果的に行うために必要であり、キー(Key)と呼ばれる主に平行四角形の部品がこの溝に嵌まります。
キーは軸の回転力を伝達し、部品同士の位置を確保します。

下図のように、シャフトやカラーに設けられた赤矢印部分の加工がキー溝です。

キー溝の目的

  1. トルク伝達: キーは軸の回転力を部品に伝え、トルク伝達を可能にします。
    これにより、エンジン、モーター、プーリー、ギアなどの部品が正確に連動し、適切に機能します。
  2. 位置決め: キー溝は軸と軸受部品の正確な位置を決定し、相対的な移動を防ぎます。
    これは部品の安定性と耐久性に寄与します。

キー溝使用のイメージ

下図は両端丸形の”平行キー”をキー溝に入れるイメージ図です。
このキーが動力伝達の役割を果たします。

このように、シャフトの回転をカラーに伝達させることができます。
※あくまで使用イメージを伝えるための一例です。

キーの種類は平行キーだけでなく、テーパのついた勾配キーや、半月キーなどの種類が存在します。用途によって使い分けましょう。

キー溝の表現

機械製図において、キー溝は特定の規格に従って表現されます。
キー溝の規格はJISで決まっておりますので、下記サイト様等をご参考下さい。
・鍋屋バイテック会社”キー及びキー溝 JIS B 1301:1996より抜粋”
https://www.nbk1560.com/resources/other/article/technical-09-keys-and-their-corresponding-keyways/?SelectedLanguage=ja-JP

まとめ

キー溝は機械部品の正確な位置決めとトルク伝達に不可欠な要素であり、機械製図においてはその正確な表現が求められます。正しい図示を覚えましょう。