図面に書かれている「P=ピッチ」とは?穴ピッチ寸法の表記について解説

図面を見ているとJIS表記と独自の表記が混在していて、かなりややこしいですよね。
今回は図面に書かれている穴ピッチ表記について解説していきます。

この図面には直径12mmのドリル穴を60個開けてくださいという指示があります。
では”570(P30 × 19)”とは何の事でしょう?

これは「30mmのピッチ間隔で穴をあけてください」という意味です。
30mmのピッチで間隔の数が19なので、両端の円の中心間距離は「30x19=570mm」になります。

ちなみにこれはJIS規格には規定されていない表記です。
ではJIS規格の表記を見ていきましょう。

JIS B 0001:2019に基づく表記

JISを参考に一つの表記例を作ってみました。
また、穴位置表記も新JISに合わせて「理論的に正確な寸法」で表記しています。
※「理論的に正確な寸法」については別記事にて解説予定です。

指示の内容自体は変わっていませんが、上記の19×30(=570)というのが何を表しているかみていきましょう。

“19 × 30 (=570)”
“ピッチ間隔の数 × ピッチ距離mm (=合計の値)”
 
19 → ピッチ間隔の数 ※穴の数ではない
30 → 穴ピッチの距離(mm)
570 → 合計の距離

つまり「長手方向は30mm間隔で穴をあけて下さいね」という事です。
表記するのは「ピッチ間隔の数」と「ピッチ間の距離」なので、穴の個数と間違えないように注意しましょう。

ピッチ間隔の数は、穴の個数マイナス1です。
穴が2個であれば、ピッチ間隔の数は1です。
なので1列に穴が20個あれば、ピッチ間隔の数は19です。

参照

“JIS B 0001:2019 機械製図”.日本産業標準調査会.2022-02.https://www.jisc.go.jp/index.html