残留応力とは、外力を除去した物体内に残っている応力のことです。
意図しない残留応力は基本的に望ましくないものとされますが、ショットピーニングなど残留応力を利用した疲労強度の向上処理も存在します。
残留応力の主な発生源
- 圧延、鍛造などの塑性加工
- 溶接、熱処理、射出成型などによる熱応力
残留応力が及ぼす影響
- 材料の反りや歪み
切削加工時に残留応力が解放され、仕上げ精度に影響を及ぼすこともある(SS400など) - 疲労強度への影響
引張り方向への残留応力は疲労強度を弱め、圧縮方向の残留応力(ショットピーニングなど)は疲労強度を向上させる。
残留応力の除去例
- 応力除去焼きなまし
主に溶接や冷感加工で発生した金属の応力を除去する場合に用いられます。