【用語集】HR,HRC(ロックウェル硬さ) とは金属の硬度測定方法について解説

ロックウェル硬さとは「材料の硬度を表す尺度のひとつ」です。
工業的に広く普及している硬さの計測方法です。

圧子を一定の荷重で対象物(材料)に押し付けた時にできる”くぼみ”の深さから硬度を算出し、その単位を”HR”と呼びます。
ロックウェルでは、鉄もしくはダイヤモンドの円錐圧子を用います。

引用画像:MITSUTOYO HR-320MS

注意点としては計測時に「くぼみ」ができるため、完成部品を計測対象にする場合は「目立たない箇所・摺動面やはめ合いで接触しない部分」などで計測する必要があります。

金属部品の図面指示においては、測定スケールの一つである”C”を用いた”HRC”での記載が多いです。
Cスケールではダイアモンド圧子が用いられます。

例えば、図面に「熱処理 HRC40~」と記載がある場合は、熱処理を施した後のロックウェル硬度測定値がHRC40以上であることを保証しなければなりません。

参考資料

“JISZ2245”.ロックウェル硬さ-試験方法.日本産業標準調査会.2021-12-06.https://www.jisc.go.jp/index.html