【機械図面記号】皿ザグリ(皿座ぐり)記号とは?穴加工の表記を解説

ザグリ=座ぐりとは「凹み」を意味し、図面上で部品の形状や寸法を示すために使用されます。

その中でも「皿ザグリ」とは、穴の周辺を円錐形に面取りしてある穴のことを指します。
ねじやボルトには、頭部が円錐状のものが存在します。この皿頭形状のねじやボルトを通す穴も、同様に円錐状に加工する必要があります。こうすることで皿頭形状のねじが穴に完全に収まり、頭が飛び出ないようになります。

このように、皿ザグリ加工をすることによってネジの頭がしっかり埋まります。
出っ張りやキズ、組付け不良を発生させないためにも大事な加工です。

皿ザグリの図示

皿ザグリの図示は一般的に下記のようなものになります。
表記は主に4種類に分かれており、どれも同じ意味となります。
いずれも、Φ7の貫通穴を開け、Φ13X90°のザグリ加工をするという意味を示します。
※文中のザグリ記号は”V”で代用しています。

新JIS表記

【パターン1】
穴の上面から指示する場合
7キリ=下穴の径
VΦ13=90°ザグリの径

【パターン2】
側面から指示する場合①
※この場合は”キリ”ではないため、Φ7には一般公差が適応されます。

【パターン3】
側面から指示する場合➁

【パターン4】
側面から指示する場合③

どの図示が一番わかりやすいと思いますか?

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旧JIS表記

旧JIS表記の図面は現在も多く出回っております。
旧JISは皿ザグリ記号Vではなく、”皿座ぐり”と記入します。