このシリーズでは3Dプリンタで造形したパーツの結合方法を提案しています。
今回はネジインサートを挿入してネジ止めしようということで、サンプルモデルを作成致しました。
使用するネジインサートは真鍮製となっているので、ネジの開け閉めによる摩耗もほとんど心配する必要がありません。
完成イメージ
![](https://lunar-creation.com/wp-content/uploads/2023/01/3780a65655364b6e825046912d0f5988.png)
![](https://lunar-creation.com/wp-content/uploads/2023/01/3cf6ec349418e52f6c8f65dcc6636e49.png)
ケースをフロントとバックの2分割構造にします。
フロント側に真鍮製のM3ネジインサートを埋め込み、バック側のザグリからネジ止めしていきます。
実際の寸法を見ていきましょう。
寸法確認
・フロント側
インサートナットは外形Φ5xL4mmですので、てケース側の穴はφ4.8深さ4.2mmにしております。
少々キツめに作って、熱圧入していきます
![](https://lunar-creation.com/wp-content/uploads/2023/01/case_front-1024x724.png)
・バック側
今回は「六角穴付きボルト」ではなく「鍋小ネジ」を使用しました。
ネジの頭はφ5.3程度で高さが2mm少々です。
ケース側のザグリはφ6深さ3mmにして頭を沈められるようにしました。
![](https://lunar-creation.com/wp-content/uploads/2023/01/case_back-1024x724.png)
造形!
さて、早速印刷していきましょう!
シンプルな形状なので特筆すべき事はありません、、(-“-)
普通に積層p0.2mmインフィル20%で造形しました。
※実際は強度UPのためにもう少しインフィル上げた方がいいと思います。
![](https://lunar-creation.com/wp-content/uploads/2023/01/IMG_6503-scaled-e1674886720215-1024x768.jpg)
インサート挿入
それではハンダごてを使ってインサートを挿入していきます。
温度は180℃でやっていきます。高すぎると溶けてしまうので、フィラメントの造形温度より10℃低いぐらいから試してみるといいかもしれません。
こちらのインサートナットには上下があります。
段差になってしますので、径が小さい方が下にくるようにします。
画像で言うと”左側のナット”の向きで使っていきます。
![](https://lunar-creation.com/wp-content/uploads/2023/01/IMG_6504-1024x768.jpg)
径が小さい方を下にすれば、穴に置けるので安定して作業ができます。
![](https://lunar-creation.com/wp-content/uploads/2023/01/IMG_6505-1024x768.jpg)
![](https://lunar-creation.com/wp-content/uploads/2023/01/IMG_6506-scaled-e1674887012892-746x1024.jpg)
![](https://lunar-creation.com/wp-content/uploads/2023/01/IMG_6507-768x1024.jpg)
ハンダごてを垂直に真っすぐ押し当てていくだけで入っていきます。
下向きに少しだけ力を入れればゆっくり入っていきます。力まなくて大丈夫です。
![](https://lunar-creation.com/wp-content/uploads/2023/01/35e624cc56497119812119afa2cadc5e.jpg)
![](https://lunar-creation.com/wp-content/uploads/2023/01/IMG_6510-1024x768.jpg)
完成!
![](https://lunar-creation.com/wp-content/uploads/2023/01/IMG_6511-edited-1024x768.jpg)
これでバッチリ固定できました!
こちらはあくまでサンプルモデルですので、あとはアイデア次第で色々なケースができます。
ケーブル用の穴を開けたり、基盤や電子機器を保持するような形にしてデバイスケースにする事も可能です。