PLAフィラメント造形時の反り対策 温度設定やビルドプレートにスプレー塗布などの方法を紹介

PLAフィラメント使用時の反り対策について記録していきます。
PLAは初心者でも造形がしやすく反りにくい材質ですが、造形物が薄く長くなるほど反りの可能性が高くなってきます。

一般的なPLAの設定温度
ノズル:190-220℃
ベッド:0-60℃

反ってラフトが剥がれてしまう

造形中にラフトがビルドプレートから剥がれてきてしまう場合の原因調査と対策。

考えられる原因と対策

  1. ビルドプレートを綺麗にする
    ①ビルドプレートが冷えた状態でIPA(イソプロピルアルコール)などを使用しプレートの汚れを除去する。
    ※IPAは引火性が高いので取扱い注意です。
    ②ビルドプレートの温度を105℃程度まで上げた状態でスクレーパーなどを使用して汚れや付着物を除去する。
    ※火傷に注意しましょう
  2. 形状が薄く、長尺の場合
     形状が平たく長辺が長いほど反りやすい傾向があります。形状自体を見直すことが可能であれば、厚みを持たせるなどして反りにくい形状を検討してみましょう。
  3. インフィル率を下げる
     インフィル率が高い=内部の充填率が高いほど、樹脂の収縮による反りが発生しやすくなります。可能な限りインフィル率を下げてみましょう。
  4. ラフト形状の変更
     ラフト1層目の厚みを薄くし、吐出率が高ければ少し下げ、充填率を高くして様子をみましょう。1層目とビルドプレートが触れる面積が増えた方が比較的密着しやすくなります。
  5. 冷却ファンを制御する
     冷却ファンによる急速な収縮により反りが誘発される場合もあります。最初の数層はファンを使用せず、低回転数でのファン冷却による造形を試してみてください。ただし、冷却が不足していると傾斜部の造形が荒れる危険性も高くなりますので注意してください。
  6. エンクロージャーを使用する
     エンクロージャーとは、3Dプリンタの周りに設置する温度管理のための囲いです。通常であればPLAを使用する際にエンクロージャーが無くても造形に影響はほとんどありませんが、エンクロージャーがあれば周囲の温度を一定に保てます。そのため熱収縮による反りを防ぐ上でエンクロージャーは一定の効果があると言えます。
  7. その他の対策
    ①ビルドプレートにマスキングテープを貼る。3Mのマスキングテープなどが密着性の向上に有効な場合もあります。
    ②ビルドプレートに専用のスティックのりを塗布する。または専用の密着スプレーを塗布する。ビルドプレートに汚れがたまりやすいですが、物理的な対策なので効果がでやすいです。

    価格を抑えたいのであれば、市販のスティックのり「トンボのしわなしPIT」や市販のスプレー「ケープ スーパーハード」などがよく使われています。
    ※使用は自己責任にてお願い致します