熱積層方式(FDM)3Dプリンターの運用において、実際に役立つ周辺ツールを用途別に整理して紹介します。
※本記事は実使用に基づく所感です。使用に伴う損害・トラブルについては責任を負いかねますので、各自の判断でご利用ください。
ビルドプレート周辺
・3Mマスキングテープ
ビルドプレート(ヒートベッド)に貼付することで、造形物の定着性を向上させます。
特にPLA・PETGで有効です。
一方、ABSなど高温条件ではテープ自体が浮いたり剥離する可能性があるため、その場合は3Dプリンター用のスティックのりやヘアスプレーなどを使用することで定着することがあります。

・FYSETC 3Dプリンターベッド用接着剤スティック
造形前にビルドプレートに塗布します。
造形後はのりが残るので、毎回ビルドプレートを綺麗に拭きましょう。
・ケープエクストラキープ
造形前にビルドプレートに噴射します。
ビルドプレート以外に吹きかからないように注意しましょう。
造形後はビルドプレートを綺麗に拭きましょう。
清掃
・IPA(イソプロピルアルコール)
ビルドプレートの脱脂・清掃に使用します。ウエスに少量含ませて拭き上げるだけで油分や汚れを除去できます。
光造形機のレジン洗浄にも流用可能です。
使い勝手がいいので、大容量を買っておくことをお勧めします。
※揮発性・引火性が高いため、換気および火気管理は必須です。
・ぼろ布(ウエス)
清掃用途全般で使用。古着の再利用でも問題ありませんが、安定供給したい場合は業務用のまとめ買いが効率的です。
・キムワイプ
研究・工業用途でも広く使われる高品質ワイプ。
低発塵かつ吸収性が高く、仕上げ拭きに最適です。
拭き上げ後に繊維が残らないため、非常に使いやすいです。
造形後の処理
・ニッパー
サポート除去に必須。付属品でも対応可能ですが、精度・耐久性を考えると専用品の導入を推奨します。
・ニトムズテープはがしカッター
造形物の取り外しに非常に有効。
刃先が薄く、プレートと造形物の隙間にスムーズに入り込みます。
一般的なスクレーパーよりも扱いやすいケースが多いです。
テープ剥がしとしても非常に優秀で、段ボールなどの開封にも使用できる非常に優秀な道具です。
個人的ベストバイ
・オルファナイフ
こちらのデザインナイフは細かい部分のサポート処理や表面のそぎ落としに有用です。小さい造形物の仕上げにはうってつけです。ただ、鋭利なナイフですので怪我をしないように注意してください。
・面取りカッター
このカッターを使えば穴や角部のバリを取ることができます。クルクルと回転させて使うので、最初は慣れないかと思いますが、うまく使えるようになれば素早く綺麗に造形物を処理する事ができます。
・小型ルーター
小型ルーターがあれば造形物の表面処理が格段に早くなります。先端を付け替える事によって細かい部分も綺麗に研削する事ができます。造形物の積層痕が気になる場合はルーターを使ってみましょう。
初心者には充電できるタイプのものがオススメです。
・ライター
フィラメントの表面を軽くライターで炙ると糸引きなどを綺麗に除去する事が出来ます。ただし、炙りすぎるとフィラメントが溶けてしまいますので注意が必要です。
下記商品のようにトーチ型にすると、取り扱いが非常に楽になります。
その他
・デジタルノギス
ノギスをもっていないのであれば、デジタルノギスの購入を強くお勧めします。デジタルノギスがあれば物の内径や外形を簡単に測定することができます。業務グレードであれば、ミツトヨや新潟精機などの日本製ノギスをおすすめしますが、日常使いであれば安いもので充分です。最近ではステンレス製の物でも非常に安く手に入りますので、2,000円程度のもので一つ買っておくと便利です。

・フィラメントドライヤー
フィラメントは吸湿により品質低下(糸引き・気泡・詰まり)を引き起こします。
乾燥機を使用することで造形安定性が大きく改善します。
・シリカゲル
除湿用のシリカゲルです。フィラメントと一緒に密封容器に入れる事で除湿する事ができます。電子レンジで繰り返し使用できるものもありますので、まとめて購入するのがおすすめです。
