【プリハードン鋼】PX5とは?SCM改良系の大同特殊鋼の合金について解説

プリハードン鋼

PX5 特徴

PX5は大同特殊鋼が開発したプリハードン鋼です。
SCM系の合金をベースに磨き性などを改良し、開発された材料です。
納入硬度はHRC30~33程度です。

プリハードン鋼とは? → プリハードン鋼

そもそもP20とは?

P20とは米国鉄鋼協会(AISI)の材質規格であり、日本ではSCM(改)に相当します。
主にプラスチック金型用に用いられます。

PXA30とPX5との違い

PXA30とPX5はどちらも大同特殊鋼が開発したSCM系の改良鋼ですが、PXA30の方が後期に開発された材料です。
PX5は廃番になっているためか、現在は大同特殊鋼様のホームページには記載がなく詳細情報を得ることができません。

PXA30の説明を見ると『P20改良鋼をベースとし、製造方法を見直すことで材料の介在物(酸化物などの不純物)を減らした材料』と記載されています。この「P20改良鋼」の部分が「PX5」を指すかは定かではありませんが、現在はPXA30が商品としてラインナップに上がっております。

PX5の長所

  • 鏡面品質が安定している
     介在物が少ないため、磨き性が良好です。
  • 加工性が良好
  • 溶接性が良好

その他ブランドの同等品

他ブランドの同等品には日立金属のHPM7や日本高周波鋼業のKPM30などがあげられます。
あくまで同等品ですので、特性や成分はブランド毎に異なりますのでご注意ください。


※当ページの情報は材質の成分や性質を保証するものではありません。
 詳細情報、最新情報については大同特殊鋼のホームページをご確認ください。