【ステンレス鋼】SUS329J4Lとは?特性、性質やを解説

CSiMnPSNiCrMoN
SUS329J4L≦0.030≦1.00≦1.50≦0.040≦0.0305.50~7.5024.0~26.02.50~3.500.08~0.30
化学成分(%)

オーステナイト・フェライト二相ステンレス鋼のSUS329J4L

ステンレス鋼は、5大元素にクロムニッケルを加えた合金であり、その含有量によって種類が分類されています。

SUS329J4LはCr約25%とクロム量が高いステンレスで、強度が高く腐食に対する優れた耐性を有します。

SUS329J4Lの長所・メリット

  • 硫化水素、炭酸ガス、塩化物に強い
     硝酸、酢酸、硫酸などに対する耐性はSUS316よりも高いです。
  • 強度が高い

SUS329J4Lの主な用途

化学プラント、海水機器等の部品

加工方法について

  • 曲げ、プレス加工 ▲
     強度が非常に高い為、曲げやプレスでの加工は難易度が高いです。
  • 切削加工 ▲
     ニッケル・クロム・モリブデンの量が多い為、非常に加工が難しく刃のダメージも大きい材料です。一般的なステンレスではなく、ハステロイ等の難削材と同等の難しさだと考えた方がいいです。
  • 溶接 ◎
     溶接性は良好で、SUS304と同等程度の溶接性を有しています。

参照

”JIS G 4304:2021 熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯”.日本産業標準調査会.2022-03.https://www.jisc.go.jp/index.html



材料について学びたい方は→【材料を学ぶ】1.材料の全体像 材料の種類や特性を解説