アルミニウム合金の質別記号H112やT6、Oとは?質別の種類と特徴を解説

質別(調質)記号についてH112、T6、Oなど

展伸用アルミ合金にはT6やOなどの記号がついているものがあります。これは冷間加工や熱処理によって強度や成形性などを向上させたもので、調質の種類をあらわしています。

代表的な質別記号

  • F=製造のまま
    「押出しのまま」「鍛造のまま」など、加工硬化または熱処理について特別の調整を行っていないもの。
  • O=焼きなまし
    焼きなましによって最も軟らかくなった状態のもの。
  • H=加工硬化
    加工硬化によって強度を増加したもの。
  • W=溶体化処理
    溶体化処理後、常温で自然時効する合金だけに適用する不安定な質別記号。
  • T
    追加加工硬化の有無に関わらず、熱処理によってF,O,H以外の安定な質別にしたもの。
    (例:T6=溶体化処理後に人工時効硬化したもの)

質別記号の例

  • T3
     溶体化処理後、冷間加工を加え、安定な状態まで自然時効させたもの
  • T4
     溶体化処理後、積極的な冷間加工を加えず、安定な状態まで自然時効させたもの
  • T6
     溶体化処理後、積極的な冷間加工を加えず、人工時効硬化をしたもの
  • T351
     溶体化処理後、冷間加工を行い、残留応力を除去し、さらに自然時効させたもの
  • T451
     溶体化処理後、残留応力を除去し、さらに自然時効させたもの
  • T651
     溶体化処理後、残留応力を除去し、さらに人工時効硬化処理をしたもの
  • H1
     所定の機械的性質を得るために追加熱処理を行わずに加工硬化だけしたもの。
  • H112
     積極的な加工硬化を加えず、製造されたままの状態にて機械的性能を保証するもの

     

参照

”JIS H 0001:1998 アルミニウム,マグネシウム及びそれらの合金-質別記号 ”.日本産業標準調査会.2022-03.https://www.jisc.go.jp/index.html