熱積層造形3Dプリンタのフィラメント(材料)として用いられているPETGについて解説していきます。
PETG(PET-G)とは
PETG(編成ポリエチレンテレフタレートグリコール)は、主にFDM(熱積層造形)3Dプリンタのフィラメントとして開発された材料です。
PETの改良材料であり、グリコール(G)を添加することによって耐衝撃性に優れたPETGへと進化しております。
汎用性が高く、ABSとPLAの良いとこ取りをした材料とも言われております。
ABSの耐衝撃性・靭性・耐熱性とPLAの造形安定性を兼ね備えており、欠点も少ない優れた材料だと言えます。
推奨ノズル温度:220℃~250℃程度
推奨プラットフォーム温度:60℃~90℃程度
軟化温度:80℃前後
そもそもPETとは?
PET(ポリエチレンテレフタレート)は熱可塑性の樹脂であり、身近な所ではペットボトルなどに用いられています。
透明性に優れており、耐久性もあるため飲料容器などの材料になっています。
PETGを使用した例
造形メモ
- 底面が広くて薄い部品を造形する時はプラットフォームの温度を上げる
反る場合は、ラフトを設定するよりもまずプラットフォーム温度を上げて様子を見た方が失敗が少ないと思います。5℃ずつ温度を上げても改善されなければラフトをつけましょう。 - ラフトは基本的に無しでも大丈夫な場合が多い
PETGはPLAよりもラフトが剝がれにくいので、非推奨されていることも多いです。ラフト無しで試してみて、造形に問題なさそうでしたらラフトの設定を除外しましょう。 - リトラクト速度は上げすぎない
リトラクト(フィラメント引き戻し)の速度は25mm/s-40mm/s程度推奨です。 - 層の結合が弱い場合はファンの出力を下げる
層同士の結合を強くしたい場合は、表層に影響がでない加減でファンを50-10%程度に下げてみましょう。ただし、コゲが発生する場合はファンを100%にしてください。 - 造形速度の適性
トライ時には60mm/s程度の造形速度から様子をみてみた方が良いと思われます。一般的にはPLAと同じ程度の速さで問題ありません。
表面や側面などにコゲが発生する場合
ノズル温度やヒートベッド温度が適切でない場合、表層にコゲが発生する事があります。
基本的なコゲ対策は以下の通りです。
・ファンの速度を100%にする
1層目は定着のためにファンをOFFにし、2層目から100%にしてみましょう。
・ノズル温度を調整する
1層目を230℃、2層目以降を240℃にしてコゲが無くなったケースがあります。
現在の温度から5℃ずつ下げて様子を見てみましょう。
・ヒートベッド温度を調整する
1層目を80℃、2層目以降を85℃に設定することでコゲが無くなったケースがあります。
フィラメントが収縮しないようにヒートベッド温度を85℃前後に設定してみましょう。
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